田中一郎は、バックエンド開発の経験を積んだ後、次に取り組むのはインフラとデプロイの実務経験だった。
エンジニアリングの世界では、コードを書くだけでなく、そのコードを実際に動かす環境を構築し、効率的に運用することも重要なスキルである。
一郎はこの日、アプリケーションを実際に運用するためのインフラストラクチャの設定とデプロイのプロセスに挑戦することになった。
朝、チームリーダーからプロジェクトの進捗状況についての説明を受けた一郎は、今後のステージでアプリケーションのデプロイが必要であることを理解した。
これには、クラウド環境へのデプロイや、継続的インテグレーション/継続的デリバリー（CI/CD）パイプラインの構築が含まれており、これまでの一郎にはあまり経験がない領域だった。
一郎はまず、AWS（Amazon Web Services）を利用してインフラを構築することから始めた。
AWSは業界で広く使われているクラウドプラットフォームであり、これを学ぶことで、一郎はエンジニアとしてのスキルをさらに高めることができると感じていた。
彼はEC2（Elastic Compute Cloud）を使ったサーバーのセットアップ、S3バケットを使った静的ファイルのホスティング、RDS（Relational Database Service）を使ったデータベースの設定に取り組んだ。
インフラ構築の過程で、一郎は多くの新しい概念やツールに触れることになった。
特に、インフラストラクチャをコードで管理する「Infrastructure as Code（IaC）」の考え方や、Terraformなどのツールを使ってリソースを自動的に展開する方法を学んだ。
これにより、インフラの再現性やスケーラビリティを確保できることを理解し、一郎はその効率性に感心した。
午後には、CI/CDパイプラインの構築に取り組んだ。
GitHub Actionsを使って、自動化されたビルド、テスト、デプロイのワークフローを作成する作業は、エンジニアとしてのスキルセットを大きく広げるものだった。
一郎は、コードがコミットされるたびに自動的にビルドとテストが行われ、問題がない場合は自動的にサーバーにデプロイされる仕組みを構築することに成功した。
作業を進める中で、一郎はいくつかの技術的な問題に直面したが、チームメンバーのサポートを得ながら、それらを解決していった。
特に、デプロイ時のエラー処理や、環境変数の管理など、細かな部分にも注意を払う必要があることを学んだ。
一日の終わりに、一郎は構築したインフラとデプロイの仕組みをリーダーに報告し、テストを実施した。
リーダーからは「非常にスムーズに動作している。これでプロジェクトの運用がさらに効率的になるだろう」と高い評価を受けた。自分が構築したシステムが実際に動いているのを見て、一郎は大きな達成感を感じた。
インフラとデプロイの実務経験を通じて、一郎はフルスタックエンジニアとしてのスキルをさらに高めることができた。
これからも新しい技術やツールを学び続け、プロジェクトを成功に導くために全力を尽くしていくことを誓った。
次回予告
次回、田中一郎はモバイルアプリの新機能開発に取り組みます。新たな挑戦が、彼にどのような成長をもたらすのか。乞うご期待！
コメント