11日目: 挫折と初めての成功体験

田中一郎は、初めての本格的なウェブページを作成した成功体験に満足していたが、次のステップに進むには新たな課題が待ち受けていた。
今日は「JavaScriptの学習に本格的に取り組む」日だった。
JavaScriptはウェブページに動きを与える重要なスクリプト言語であり、一郎にとっては初めて触れる複雑なプログラミングの世界だった。

朝、一郎は少し緊張しながらノートパソコンを開いた。
これまで学んだHTMLとCSSは比較的理解しやすかったが、JavaScriptはまったく新しい領域だった。「ここでしっかりと基礎を固めなければ、次のステップには進めない」と考え、一郎は意気込んで学習を始めた。

初めてのJavaScript

まず、一郎はオンラインチュートリアルを見ながらJavaScriptの基本を学び始めた。
変数や関数、条件分岐といった基礎的な概念を学ぶ中で、次第に複雑さを感じ始めた。
一郎は「これまでのHTMLやCSSとは全く違う。頭を使うな…」と感じながらも、必死に理解しようと努力した。

しかし、実際にコードを書いてみると、思うように動作しない場面が続出した。
「なぜ動かないんだ？」と何度もデバッグを試みたが、エラーが次々と現れ、一郎は次第に焦りを感じ始めた。

挫折と葛藤

数時間が経過しても、思うように進まない学習に一郎は苛立ちを感じた。
「自分には向いていないのかもしれない…」と、一度は挫折しかけた。
一郎の頭の中には、これまで積み上げてきた努力が無駄になってしまうかもしれないという不安がよぎった。

そのとき、一郎は鈴木英二からの言葉を思い出した。
「プログラミングはトライアンドエラーの連続だ。エラーが出たときこそが成長のチャンスなんだ。」
この言葉に奮い立たされた一郎は、もう一度冷静になり、エラーの原因を一つずつ丁寧に探ることにした。

初めての成功体験

一郎は焦らずに、一つ一つのコードを再確認し、問題点を洗い出していった。
その結果、少しずつ原因が見えてきた。
変数の使い方や、関数の呼び出し方に問題があったことが分かり、それを修正することで、ついにコードが正しく動作する瞬間を迎えた。

画面上でスクリプトが思い通りに動き出した瞬間、
一郎は「やった！これがプログラミングの醍醐味か…！」と心から喜びを感じた。
初めての成功体験は、一郎にとって大きな自信となり、これからも続けていく勇気を与えてくれた。

その夜、一郎は美咲に今日の出来事を話した。
「今日は一時は挫折しかけたけど、なんとか乗り越えられたんだ。」
美咲は微笑みながら、「あなたならできるって信じてたわ。これからも応援してるからね」と励ましの言葉をかけてくれた。

こうして、一郎は初めての挫折を乗り越え、JavaScriptの基礎を理解することができた。
この成功体験は、一郎にとってエンジニアとしてのさらなる成長への大きな一歩となった。

次回予告

次回、田中一郎はJavaScriptを使った初めてのインタラクティブな機能をウェブページに追加します。動的な要素を加えることで、さらに進化したページを作り上げる一郎の姿が描かれる次回もお楽しみに！